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糖尿病はインスリン作用不足による高血糖に代表される代謝異常です。インスリンの作用不足とは、膵β細胞からのインスリン分泌能の低下、あるいはインスリンの標的組織である筋・肝でのインスリン効果の低下(インスリン抵抗性)のいずれか、あるいは両方の場合を言います。過食や肥満、運動不足、ストレスなどでインスリン抵抗性が増大し、それに膵β細胞が代償しきれなくなってインスリン分泌低下が生じて糖尿病が発症すると考えられています。運動療法が加わるとインスリン抵抗性が改善し、2型糖尿病の発症を抑えることが可能となります。
運動療法の効果としては、大きく急性効果と継続効果の2つになります。
急性効果は、運動により活動筋での糖の取り込みと、利用によって血糖値が低下します。
継続効果とは、継続的な運動の実践によってインスリン抵抗性を改善して2型糖尿病の発症を抑え、膵β細胞のさらなる疲幣を防止します。この機序が血糖コントロールを容易にして、合併症、特に細少血管症の予防につながると考えられています。
以下に具体的な運動の方法などを挙げますので、参考にしてください。
●運動の種類
ウォーキングを中心とした全身の筋肉を動かす有酸素運動が最適だとされています。また最近では、軽度の筋力トレーニングによる筋肉の強化も推奨されています。
●運動の強度
基本的には運動時の心拍数を目安としますが、β遮断薬服用例、自律神経障害合併症や高齢の場合は脈拍に対する反応が十分でない場合があるので、自覚的な強度を目安とします。すなわち、運動中に「ややきつい」と感じる程度としましょう。ウォーキングであれば、いつもの歩行速度よりやや早い程度で行いましょう。
糖尿病や糖尿病が疑われる方は、運動強度が高すぎると逆に症状を悪化させる場合があります。十分注意してください。
●運動時間
ウォーキングの持続時間は1回10分以上として、1日トータルで30〜60分のウォーキングを行うようにしてください。1回に連続して行っても構いません。
●運動頻度
1回のウォーキングでインスリンの感受性が増大すると、その効果は72時間継続します。そのため、効果を維持するためには1日おきに、少なくとも週に3回はウォーキングを実施してください。
●運動実施のタイミング
糖尿病改善や予防の為には、食後のウォーキングを心がけましょう。食後に血糖値が高くなりますので、そのタイミングでウォーキングを実施することで血糖をコントロールします。逆に空腹時のウォーキングは低血糖症を引き起こしますので、注意してください。
最近では、運動の実践だけではなく、日常を活動的に動くだけでも血糖コントロールに有効であるといわれています。
2型糖尿病の方には運動が非常に有効に働きますが、以下の場合は注意してください。
・血糖コントロールが不良である
・ケトーシス、アシドーシス例
・空腹時血糖250mg/dl以上
・進行した合併症がある
・急性感染症合併例
決して無理をすることなく運動を行ってください。運動中に体調が悪くなったら必ず担当医と相談してください。
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